クローズアップ
900台のAGVで自動車異種混流組立を徹底改善・効率化
日産自動車・追浜工場
サブプライムローンに端を発した金融危機から世界経済には未曾有の激
震が走り,数年来右肩上がりで成長を続けてきたわが国自動車産業も,手痛い打撃を蒙ってしまった。だがこうした時こそ,生産性向上・コストダウンを地道に続け,収益低下を防ぐ工夫は一層重要なものになる。
日産自動車では90年代から磨き上げてきた日産生産方式「NPW」 (Nissan Production Way)の思想を, “ゴーン改革”の中でもさらに推し進め,その一環とし07年から,追浜工場では生産ラインへの低床牽引型無人搬送車(AGV;Automatic Guided Vehicle)の本格導入を開始した。
現在では計約900台ものAGVが活躍し,混流ラインの生産性向上・工場内物流の大幅な効率化を実現している。これは自動車生産の歴史に新しい1ページを加える取組みだろう。
編集部は今回,同社の協力を得て通常カメラの入れない本工場の生産ライン取材を実現した。AGVによる車種別・生産順の部品キット供給自動化の成功事例として,貴重なレポートになるはずだ。
日産自動車・追浜工場は神奈川県横須賀市にあり,わが国初の本格乗用車工場として1961年に操業を開始。1970年には業界初となる溶接ロボットを導入するなど,最新技術の導入に意欲的に取組み,世界でも屈指の自動化乗用車組立工場として発展を続けてきた。
追浜工場はマーチ,キューブ,キューブキュービックほか「小型車」生産が専門で,08年3月の発表では3万台/年が生産されている。日産の国内完成車工場には追浜のほか栃木,湘南(日産車体) ,九州の各工場のほか,エンジンを生産する福島県のいわき工場と神奈川県の横浜工場がある。
冒頭触れた日産生産方式「NPW」とは,サプライヤから工場,販売までのサプライチェーンを一貫・連携して,最適な「同期生産」を追求する同社独自のコンセプトである。

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