クローズアップ
生産性3倍・ミス30分の1に;新システムで卸・3PL事業強化
・・・山形丸魚・本社物流センター
総合食品卸・3PL事業で山形をカバー
◆時代のニーズに対応する
山形丸魚は戦時中の昭和17年に発足した「山形県海産物配給統制組合」を淵源に,同20年に再結成した「山形県海産物荷受販売組合」を同28年に株式会社に改組,設立された。経緯と社名で分かる通り,山形県全域をカバーする水産物主体の食品卸売業として発展を続けてきた企業である。
酒田港を擁する山形県だが水産物の水揚げは多くなく,かつては全国各地から地方卸売市場に集まる水産物を県内に配荷するのが,その主な役割だった。しかし消費流通構造の変転の中,同社は新しい顧客ニーズへの対応に挑み,業容を広げてきた。
一つは食の安心・安全を担保する管理システムの構築だ。楯岡営業所の生鮮マグロ加工場では創立50周年となる2003年,カットマグロ分野で国内初となるHACCP認定を取得。続いて05年には食品卸売業界で初の環境ISO 14001の全社取得も達成している。
◆物流体制整備で3PL
もう一つが,それと前後して進めてきた物流体制の整備・強化だ。既に1994年,加工食品卸大手の菱食と業務提携して以来,加工食品卸事業を拡充してきたのだが,02年春には全温度帯物流センターを本社新社屋と合わせて建設。水産物に加えドライグロサリー,和洋日配品,薬品,酒類,冷菓,冷凍食品まで,さらに市販用から業務用までをカバーする,高付加価値型の総合食品流通業としての足場を順次整えた。
これを活かし,菱食グループの地方拠点として小売チェーン店向けに多数ベンダーからの調達品をまとめて配送するTC/DC(通過型/保管型物流センター;菱食の位置付けではFDC/SDCとなる)業務を拡大。現在では食品・酒類・雑貨・薬品分野の3PL企業としての事業も大きく展開中だ。
「現在の取扱品比率は,魚など水産品が3分の2,加工食品が3分の1ほどですが…」と同社執行役員の岡田浩一物流事業本部長は話す。「受託物流としては薬品チェーンやコンビニ店舗向けなど,様々な品目を扱っています」
しかしこれら物流事業全般を統括する岡田氏には,積年の悩みがあった。
*この続きはマテリアルフロー2月号でご覧いただけます。