クローズアップ
部品在庫状況を電子棚札で見える化,在庫を大幅削減
吾妻製作所・本社工場
◆短納期優先,肥大した在庫をどう減らす
(株)吾妻製作所は㈱吾妻商会の100%子会社で,全国の道路でおなじみの視線誘導標(デリネーター。ヘッドライ
トの光を反射しドライバーを誘導する),道路鋲,スノーポール,矢印板などの交通安全用品を主に生産している。
近年では太陽電池を活用したLED製品,また水浄化システムにもラインナップを拡大中で,取扱品種は約
5000SKUに上る。
生産形態は,営業・販売を担当する親会社の吾妻商会からの注文による受注生産方式が基本。部品準備生産で
あり,特注品が多いため製品在庫は少ない。
そのため期末などの繁忙期前には需要予測により部品や仕掛品を準備し,「短納期」の顧客ニーズに応えてき
た。
エンドユーザーの国交省や自治体からは期末に一挙大量の注文が入ることもある。これに備え部材在庫を多く持
つことで,欠品・納期遅れを回避する。しかしそれは反面,在庫拡大による高コスト体質を慢性化させる要因となっ
ていた。
「私は2年ほど前に異動して来たのですが,年間の生産額に対し,資材・部品の在庫金額は4か月半分と,少々多
すぎることに気が付きました」と同社常務取締役の冨永和之氏は話す。
「これを何とか減らせないか,在庫管理の改善に取り組むことにしました。部品は発注から最長でも2か月で調達
できる。だから少なくとも在庫量を2か月半分にはできるはずだと考え,09年10月からの3か年計画で〈在庫半減〉
を目標に設定しました」
本社工場の製造現場/デリネーター組立ライン
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だが,話はそう簡単ではなかった。「短納期は当社の生命線なので,単純に在庫を削減するわけにはいかないの
です」と同社管理部・システム情報管理グループの吉田剛史氏は続ける。
「短納期を守り機会損失を防ぐには,シビアに在庫管理を行い,最適な在庫数を維持する必要があります。従来,
コンピュータで在庫管理を行っていましたが,単に在庫数を管理するだけでは駄目。新しいシステム作りが必要だ
と思いました」
実際この改善過程で部品在庫を絞り込んだところ,必要な分が不足しあわや欠品という緊急事態が発生してし
まった。新たな工夫が不可欠だった。
*この続きはマテリアルフロー2月号でご覧いただけます。