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TOP > コラム > RFIDのアメリカン・テイスト(13)

08/02/26 

Column 「ちょっとマテフロ」

RFIDのアメリカン・テイスト


その13/米視察ドタバタ紀行;ウォルマートRFID対応の現実(下)


ウォルマートのRFIDチャレンジは停滞中、という見方があります。今回の視察でもそう

感じて帰国した人はいました。でも本当にそうか。編集部は様々な情報を総合し、慎重

に考えてみました……。



先週までの本コラムに対し、「店の陳列商品にあまりタグが付いてなかったという話だ

けれど、去年自分たちが行ったとき、かなりタグ付き商品を見つけました よ」とのお便り

を頂きました。家電・AV・組立家具・ペーパータオルなどに、かなり乱雑ながら、タギン

グされていたそうです。


我々も米国の関係者から「(タギング品は)あるところには前からある」といった話を聞

いていましたが、このKさんからは大変具体的な話を伺いました。改めて、店により運

用・オペレーションに相当の差のある様子であることを確認できました。



Kさんからはちょっと笑える話もお聞きしたのですが、ここでは出し惜しみしておきます。

有難うございました。こうした情報があれば、皆様どしどしご教示下 さい。「群盲像を撫

でる」のは海外視察・海外情報収集の常ですが、たくさんのメンバーの情報を総合すれ

ば、細い尻尾や平べったい耳を象だと勘違いすること なく、巨象・ウォルマートの実像が

もう少し見えてくるはず。

*           *

前回、ウォルマートのタギング要求対象サプライヤーが今では上位600社まで広がり、

しかし中にはタギング商品を2~3品目だけに限っていたり、しかもそ れほど売れない商

品を選んでタギング枚数が増えないようにしている会社も少なくない、という話を紹介し

ました。


このあたりを考えると、ウォルマートの全商品に対するアイテムタギング比率はどうもま

だ、数パーセント、という推察が成り立つような気もしています。数量比率では、その数

字より一回り低くなるでしょう。


筆者はタギング商品がお店でそれほど見つからなかった今回の視察終了後、しばらく

は、「こんな程度だったのか、意外」という感触をなかなか拭えませんでし たが、しばらく

考え原稿を書いているうちに、いやまてよ、とちょっと違った視点で見られるようになりま

した。

*         *         *



2~3アイテムというのは、サプライヤーにとって、最強のお客様ウォルマートに対する忠

誠心を示す、まさに最低の第一歩。しかしこの「一歩」が重要だったのではないでしょう

か?



600のサプライヤー各社はこれにより、RFIDシステムを大なり小なり導入したことになる

のです。この枠組みができた以上、あとは少しずつ対応アイテム を拡大していくことで、

「現在の延長線上」に「RFIDの本格運用」への移行・成長が、すでに見えてきたのでは

ないか?



だから筆者は、ここまでの取り組みで、ウォルマートは社内(店舗とDCの3分の1に

RFIDシステム導入完了)とサプライヤー側(600社)における <RFID+ネットワークシス

テムによる協働の基盤>が、まずは整えられたと言えるのではないか、と考えていま

す。読者諸賢は、いかがお感じでしょうか?


*       *       *       *

 
さて、こうした米国視察の総まとめはわが月刊「マテリアルフロー」2月号・3月号(一

部は4月号)向けに編集・執筆しており、3月号は間もなく、3月1日 付けで発刊しま

す。とくに3月号では本コラムで進行中のウォルマート編を一挙掲載していますので、

ご興味のある向きはぜひ、ご覧下さい。



次回もその内容から、いくつかの注目ポイントをご紹介します。



 

(次号につづく)


月刊マテリアルフロー 編集長

菊田一郎