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08/03/11 

Column 「ちょっとマテフロ」

RFIDのアメリカン・テイスト


その15/米視察ドタバタ紀行;ニューヨーク編(上)


米国RFIDドタバタ紀行もいよいよ、最後の訪問地・ニューヨークに向かう段となりまし

た。公式訪問はシカゴで終了ですが、注目小売店の追加視察に加え、追加ドタバタ事

件もありまして、まだネタがあるのです‥‥。





さて、皆が楽しみにしていたニューヨークに向け、一行は土曜にシカゴ・オヘア国際空港

から朝8時の便で出るため、ホテルは6時にバスで出発の予定で、10~5分前には大体

皆さんチェックアウトも済まし、ロビーで待機しておりました。


あれ? さっきから行ったり来たりしていたガイドさんの様子が、どうもおかしい。理由を

尋ねに後をついていくと、キャッシュディスペンサーで現金を下ろしているところ。


「どうしたんですか。バスはまだですかねえ」


そう尋ねるとガイドさん、青ざめた顔で、「そのバスが、来ないんです!」


*             *


何と答えたものか、よく覚えていませんが、バスは30分前には来ているはずでしたが、

この時間(まもなく午前6時)なのでバス会社も旅行エージェントも当然営業しておらず、

連絡はつかない。それならカバーしておくべきドライバーの携帯電話番号を、どうやらガ

イドさん、聞いていなかったようです。現地エージェントの手配ミスでしょうが、それ以前

にドライバー君は、飲みすぎて寝坊などしているわけでしょうか。


でも、そんなこと言っている場合でない。ようやく厳しい日程をこなし、あと一歩で辿りつ

けるはずのニューヨークに、飛行機に乗り遅れて行けないというのでは、話になりませ

ん。


「すぐタクシーに分乗して出発しましょう」


そのタクシー代のための現金を、ガイドさんは用意していたわけです。すぐ皆さんに説

明し、「ええっ・またかよ」、という無言・有言の非難を受け止めつつ、玄関に誘導し流し

のタクシーを捜します。無線で呼ぶより早いというわけですが、まだ日が出たばかりのこ

の時間に果たして、4台がすぐつかまるのか?


*          *          *


でも、そこは全米屈指の大都会シカゴ。幸い1台、また1台とタクシーが大通りをやって

きて、メンバーと荷物を載せ順次空港へ出発。最後の車もまもなくやってきて、色黒の

運転手さんが筆者らのスーツケースを積み終え、心配も杞憂に終わるかと思われた、

その時。


ガイドさんが車のトランクから、怒った様子でスーツケースを下ろし始めました。こ、今度

は何なんだ。


「ダメです。運転手は途中でどこかに寄ると言っている。万一間に合わなかったら大変

です。次の車で行きましょう」


ごもっともですが、おりしも、ここで車の列がしばらく途切れます。ううっ、‥‥


今日も晴天を予感させる朝日が昇りだし、他には誰もいない静かなホテルの玄関で、

それから1~2分は待った気がします。でも不安で汗が流れ出すほどのことはなく、次の

タクシーはつかまり、40分ほどで無事一行揃って空港でチェックイン。フライトを終え、お

昼前にはめでたくニューヨークに着いた、という一席でした。


いやあ、18回くらいの筆者の海外視察アテンド経験の中で、「チャーターバスが来な

かった」などという事態は、「バスが走行中にエンコした」前々日の事件同様、全く初め

ての経験。さすがに「何で」と自らの胸に問いたくなりました。


*       *       *        *


ところで、何度か触れたように今回の視察団は1週間、というか平日5日間で北米大陸

を西のロサンゼルス/シアトルから東のニューヨークまで横断する、というとんでもない

行程。RFIDユーザー、ベンダー、インテグレーターをバランスよく配した結果、期せずし

てこうなってしまったのですが、では一体、我々一行はどれだけの距離を移動したの

か?


今頃になって旅行社に改めて調べてもらった結果は、以下のようになりました。


◆成田−ロサンゼルス(乗継ぎ) 5,500マイル(8,800㎞)
◆ロサンゼルスーシアトル(インターメック) 950マイル(1,520㎞)
◆シアトル—メンフィス(ヒューレット・パッカード) 1,850マイル(2,960㎞)
◆メンフィス—シカゴ(米国オムロン) 500マイル(800㎞)
◆シカゴ—フォートウェイン(ペグ・ペレゴ、陸路往復) 160マイル(256㎞)
  ×2=320マイル(502km)
◆シカゴ—ニューヨーク(小売店追加視察) 725マイル(1,160㎞)
◆ニューヨーク—成田 6,750マイル(10,800㎞)
16,595マイル(26,542km)
うち米国内の移動距離(5日間) 4,345マイル(6,942km)
同 1日当たり移動距離 869マイル(1,388km)


‥‥まあヨーロッパ3か国を巡っても合計距離はさほど変わらないでしょうが、1国内の

移動で1日当たり約1,400kmの移動というのは、なかなか例のない強行軍であったよう

です。1週間毎日・連日、東京−青森を往復して通ったようなものですからね。


「出張の疲れは時間より、距離で来る」とオヤジ連中の間ではよく言い交わされていま

すが、帰ったあとぐったり来たのもむべなるかな。参加者の皆さん、改めてお疲れ様で

した。


(次回につづく)


月刊マテリアルフロー 編集長

菊田一郎