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TOP > コラム > 人材能力・達成度をどうやって測るのか(1)



08/5/13(223)

Column 「ちょっとマテフロ」

ロジスティクス人材開発の新たな選択肢

その1/人材能力・達成度をどうやって測るのか


わが月刊「マテリアルフロー」4月号特集「物流人材教育の新たな選択肢」が好評でし

た。産業界の各物流セクターでも、ようやく人材・能力開発の機運が高まっている様

子。そこで「教育」をテーマに数回コラムをお送りします。





物流・ロジスティクス分野に限らないことですが、人材教育の課題の1つに「能力・達成

度の評価の難しさ」があると思います。職場のそれぞれの業務内容に応じて、もし段

階的な能力要件を定めたとしても(それ自体、けっこう大変なことですが)、達成度をど

んな手段で測るのか。

現実には何らかの試験を課し、採点するほかないのでしょうが、そこでも問題になる

のは「能力と評価の基準」です。車両免許や語学など、広く一般化した分野には公的

な蓄積が十分ありますが、物流・ロジスティクス分野の専門教育については従来、業

界団体や一部教育機関の独自プログラム以外、公的な取組みは不十分だったようで

す。

ところが本年3月、厚生労働省の施策を受けた同省の外郭団体・中央職業能力開発

協会(JAVADA)が全面リニューアル実施した「ビジネス・キャリア検定試験/ロジスティ

クス管理・オペレーション(2級・3級)」には全国から1,000名超の受験者が参加、こうし

たニーズに応える公的能力評価制度として、いま注目を集めています。

本シリーズでは上記4月号特集記事の内容をもとに、従来の物流教育課題と新たな

検定試験制度のポイントなどを論じていきます。



*             *




物流・ロジスティクスの管理・実行部門を擁する企業が、競争力の維持・向上を目指

し、人材教育制度の実施・充実を考えるとき、その選択肢としては一般に、以下のよう

なものがあると思われます。

◆社内教育・研修

(1)OJT教育

(2)Off JT教育(広義)
 
   ・改善・小集団活動、社内コンクール・発表会

  ・社内講師による座学

  ・社外講師を招聘しての座学 

◆社外教育 
 

(1)公的機関の認定制度・教育講座

・中央職業能力開発協会(JAVADA)ビジネス・キャリア検定試験とその認定講座(以下

に詳述)

・東京都職業能力開発センター等の能力向上訓練  ほか

(2)物流業界団体の教育講座

・日本ロジスティクスシステム協会(JILS、ロジスティクス経営士、物流技術管理士等

の資格認定講座)

・日本物流団体連合会(物流環境管理士養成講座等)ほか

(3)その他法人・民間教育機関の教育講座

・社会経済生産性本部、日本能率協会、その他民間企業によるセミナー、見学会、視

察団   ほか



*         *        *




これらのうち物流・ロジスティクス分野の「資格」に係わるものとしては従来、上記のう

ちでも「物流技術管理士」などJILSを中心とする業界団体の講座が知られてきまし

た。すでに長年にわたりこの分野の専門家が開発に携わり、一定の教育成果が期待

できるものであることは間違いなく、事実、多数の卒業生が今関連業界で活躍中で

す。


ただ、社内人事制度と結びつけてようとするときは、それらが業界団体独自の教育内

容である点で課題もあります。物流・ロジスティクス人材の能力評価・合格基準として

公的にオーソライズされた、詳細なカリキュラムや統一されたテキストを持つものでな

ければ、参考値にはなっても、公平な能力基準・尺度として企業が人事制度に完全連

動させにくいことは事実でしょう(この点はレベル設定など改善努力が続いているよう

です)。


あくまでもここで比較しているのは、例えば「英語検定」「簿記」のように等級ごとの要

求能力内容が厳密に確立され、社会的にオーソライズされた資格検定制度のことで

す。こうした国家試験に準ずるレベルの公的な資格・尺度があって初めて、遅れてい

たわが国物流・ロジスティクス分野の教育体制(正式な物流・ロジスティクス分野のク

ラスを持つ大学も非常に少ないなど)も大きく一歩前進するのではないかと思われま

す。その本格的な候補がついに、姿を現したというわけです。

(次回につづく) 




月刊マテリアルフロー 編集長

菊田一郎



 

 


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