08/6/10(227)
Column 「ちょっとマテフロ」
ロジスティクス人材開発の新たな選択肢
その4/新BC検定試験、次回は09年3月に
そんなわけで07年度に全面刷新されたJAVADA「ビジネス・キャリア検定試験」のう
ち、ロジスティクス管理/オペレーション2級・3級の第1回検定試験は、後期試験日で
ある本年3月2日、全国の会場で実施されました。
*
そう、「全国で」というのも大きなポイントですね。JAVADAは全国の職業能力開発
協会地方組織と連携しているので、各都道府県に受験会場が設けられるのです。全
国どこででも受験できる物流・ロジスティクスの資格試験は、かつてなかったはず。
JAVADAの速報値によると、先回のロジスティクスBC検定試験の受験者数は、管理2
級176名、管理3級379名、オペ2級158名、オペ3級321名で計1,034名と伝えられてい
ます。つまり全国で1,000名を越える受験者が挑んだわけで、わが国物流・ロジスティ
クス分野の人材能力開発、また客観的評価に資する唯一の公的資格試験として、今
後普及・定着することが期待できる数字だと思います。
ご参考までに、2級・3級試験と同テキストのねらい・位置付けは……。
* *
●3級試験とテキストのねらい
主として新任者から係長・リーダー等を目指す人が対象。標準テキストでは担当職
務全般に関し押さえておくべき原理・原則や幅広い専門知識が体系的に習得できるよ
う配慮。
●2級試験とテキストのねらい
主として課長・マネージャー等を目指す人が対象。テキストは3級レベルの原理・原
則や専門知識を習得していることを前提として、担当事業のマネジメントサイクル
(Plan-Do-See)を意識するとともに、典型的な事例を盛り込むなどして、実務上マ
ネージャーが押さえておくべきポイントや留意点が習得できるよう配慮。
なお1級試験は主として部門長・ディレクター等を目指す人を対象としていますが、ロ
ジスティクス分野では設置されていません。
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最後に、本BC試験の「認定講座」の役割・位置付けについて。JAVADAはこの試
験基準とガイドラインの策定、標準テキストの発刊までを担う一方、検定試験合格に
向けた教育講座の実施については、外部の認定教育機関に委ねる分業体制を従来
からとっています。
JAVADAが希望する教育訓練機関の申請を受け、経験・実績や推進体制等を厳格に
審査し、適合する機関の通信・通学講座に対し公的な「認定」を与える仕組み。この
「認定講座」では標準テキストを主教材として活用し、担当講師が所定時間の教育を
実施することが条件になります。
ただし、旧制度では認定講座修了が受験資格となっていたのが、新制度では標準
テキストの一般販売により、誰でも受験できるようになりました。つまり自分で標準テ
キストを購入して受験可能なのですが、毎日の業務の合間を縫って自学自習し、前述
の合格率をクリアすることは容易でなく、プロが合格を支援・指導する認定講座の役
割は変わらず重いものがあります。
リニューアル初年度である07年、ロジスティクス分野では㈱流通研究社・RCCと日本
MH協会の2機関がJAVADAの認定を受け、前者が管理・オペ3級について、後者はオ
ペ3級のみ、通学教育講座を実施しました。
◆合格率100%、流研・RCCの認定講座
上の第1回試験結果は先頃発表されましたが、合格率は全体で4割から5割という結
果だったようです。問題は持ち帰り可なので、周囲に受験された方があれば参照可能
と思いますが、筆者の周囲の講師レベルの方々に見てもらったところ、「いや、これは
なかなか難しい」「ペーパーテストであっても、実務経験がなければ解けない問題だ」と
いった反応でした。
物流・ロジスティクスの公的・客観的な能力評価・資格試験として、また企業の物流
人材教育・人事評価制度にも使える高いベルの試験制度として評価できる、まずまず
のスタートとなったようです。
ここからは手前味噌ですが、筆者等も企画に携わった「流研・RCC」認定講座は、講
師陣の情熱、そしてもちろん参加者各位の努力の甲斐あって、講座修了者について
「合格率100%」を達成しました。
続いて08年度も、ロジスティクス管理/オペーション2級・3級試験は09年3月に実施
されます(当面は年1回)。これに向け、流研・RCCでは3級の管理・オペ2クラスに加
え、2級の管理・オペ2クラスも認定講座を拡充・開設することを決定しました。開講は
今年10月、09年2月まで4クラス・各52時間の実施を予定しています。
カリキュラムは、JAVADAホームページに紹介されているガイドライン
(http://www.bc.javada.or.jp/career/guideline.html)
と標準テキストを辿りつつ、荷主企業の物流・ロジスティクス部門経験者、物流・3PL企
業のベテラン、著名コンサルタントなど、本検定試験のカリキュラム策定・テキスト監
修者を含む一流講師陣を招聘、実体験を踏まえた実戦的指導を展開する体制では、
他を圧倒しています。
ガイドラインをご覧になれば分かるように、物流・ロジスティクスの実務に求められる
要件を体系的に網羅した学習内容になっているので、認定講座の受講は検定試験受
験のためだけでなく、物流・ロジスティクス部門の体系的・段階的な人材教育の新たな
機会として、十分活用できると思います。
お時間あらば、本サイトの講座案内(http://www.ryuken-net.co.jp/company/kentei/)
をご覧下さい。なお、次回からは先週まで出かけてきた「欧州物流システム・RFID視
察団」の最新ネタを順次お送りする予定です。お楽しみに。
(シリーズ終わり)
月刊マテリアルフロー 編集長
菊田一郎
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