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08/09/02(238)

Column 「ちょっとマテフロ」

ヨーロッパ物流・RFID紀行2008

その12/オランダ出版業界の全冊タギングにビックリ(1)

 


 


自動認識展も始まることだし、今回からいよいよ欧州現地視察のツボ、オランダ出版業

界のRFID全冊タギング実践例の紹介に入ることにしましょう。大手取次とトップ書店が

コラボで、凄いことを始めていました・・・。

 




いや、ウワサにはかねがね聞いていました。オランダトップの書店チェーン・BGNグ

ループ(書店名;セレクシューズ)とやはりトップの書籍取次/ロジスティクス企業、セ

ントラル・ブックハウスが、「書籍全冊アイテムタギング」を実施していることを。


本視察団に先んじて日本の出版流通業界が早い段階で情報を収集し、これを手本と

していまや国内でもタギング実践を開始しようとしています。しかし彼らは、すでに06年

から書店での実運用を開始、09年上半期までには国内16店全店に導入を完了予定

と、数歩先を行っています。一体どんな仕組みで、どんなコストでそれは実施され、ど

んな効果を生み出しているのか? 


月刊「マテリアルフロー」9月号の特集記事(カラー写真一杯です)から、エキスを紹介し

ましょう。なお、本号は9月10日から東京ビッグサイトで始まる「自動認識総合展」、9

日から始まっている「国際物流総合展」の流通研究社ブースで、定価1890円を「特価

1000円」(税込み)で頒布しています! 展示会にお立ち寄りの節は、ぜひお立ち寄り

ください。


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さて、本とオフィス用品の取次・業務用小売と輸配送までのロジスティクスサービスを

提供するセントラル・ブックハウス(以下CBH)は、オランダ・ベルギーでシェア8割を誇

るというトップ企業。物販に加え出版社の書店向け売掛回収にかかわるフィナンシャ

ルサービス、RFIDを含むIT・エンジニアリングサービスも担うというから、本の総合

サードパーティ・サービス企業といった業態ですね。


その顧客は500社以上の出版社、1,500強の書店で、2007年実績では約8万タイト

ル・4,000万冊を在庫、6,700万冊以上を取扱い、年商は約7,000万ユーロ。従業員

数は770人でほとんどがこの本社・物流センターで働いています。


一方BGNグループはCBHのメイン顧客で、オランダ最大の書店チェーン。セレク

シューズ(Selexyz)のブランド名で16の一般書店と26のキャンパスストア(大学・カレッジ

の書店)を展開しています。年商は2億ユーロで、750人の従業員を擁しています。


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初めに訪ねたCBH社(写真)で対応してくれた、シニアマネージャーのロナウド・ヤンセ

ン氏(写真で見送ってくれている律儀な人)によると、書籍管理へのRFID活用構想が

動き出した04年、CBHとBGN以下3社の大手書店、大手出版業者が参加し、コンサル

タント会社を事務局に書籍アイテムタギングの可能性に関する調査プロジェクトをス

タートさせたとのこと。
 

05年初めまでの6か月でリサーチを完了、書籍の小売分野におけるRFID活用は、

「RFID導入による付加コスト[タグ本体と貼付コスト]が1冊あたり17ユーロセント(約27

円)以下なら、ビジネスチャンスあり」、という分析結果が出ました。


また書店の規模が大きいほど高い導入効果が見込め、ROIはロジスティクスプロセス

の最適化、機会損失削減、在庫管理・盗難防止、そして売上拡大につなぐことで得ら

れる、と報告されています。

そこから結論として提示されたのは、「プルモデル」の構築でした。小売、つまり書店

側がイニシアティブをとってRFID導入を推進し、サプライチェーンを通じて取次、出版

社をプルしていくスタイルが推奨されたわけです。この過程では、ロジスティクスプロセ

スにRFタグを活用することで、ロジスティクスパートナーをコラボの輪に引き込むことも

想定されています。




(次回につづく)






 




月刊マテリアルフロー 編集長

菊田一郎



 

 


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