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TOP > コラム > トヨタ生産・物流方式の今(イマ)的意義(3)



08/12/16(253)

Column 「ちょっとマテフロ」

トヨタ生産・物流方式の今(イマ)的意義

その3/改善の基礎工事、4S・5S



 話題の月刊マテリアルフロー12月号特集「トヨタ生産・物流方式で[復活]」から、今回

は改善の「基礎工事」と位置付けられる4S/5Sについて。知ってる・やってるつもりが、ト

ヨタ本来の着眼点から見ると、半端なものだったりするかも……。





 トヨタ生産方式による改善推進の一番のベースは「4S」、つまり整理・整頓・清掃・清

潔であり、これらをトヨタでは「利益の源」と位置付けています。いまではトヨタ方式を意

識せずとも、我が国生産・物流現場では4Sが基本として深く浸透していますね。

 ただしトヨタでは「悪さ」を表に出して【くさいものは元から断つ「対策」】をとるのに対

し、一般の考え方では問題点があっても、【くさいものにフタをする「対応」】だけで済ま

せてしまうことで、改善が進まないケースも多いようです。

 例えば現場にゴミが落ちていた時、それを拾ってゴミ箱に捨てるのは「対応」。なぜゴ

ミが落ちていたのか原因(真因)を徹底的に追求し、ゴミが出ないように手を打つのが

「対策」。対応だけでは、何度でもゴミが再発し、そのたびに拾わなくてはなりません。

 
 対策がすぐ打てるようにするためには「ムダが見える仕組み」が必要で、それがトヨタ

生産方式の2本柱である「(ニンベンの付いた)自働化」と「ジャスト・イン・タイム」です。

 「自働化」は異常があれば止まる仕組みで、人を機械の見張りにせず人と機械を分

離する/品質は工程で作りこむ/悪い仕事を許さない/というまさにトヨタ生産方式の

本質となる考え方。これに加え、必要なものを必要な時、必要な量だけ供給するJITの

仕組みがあれば、造りすぎや不良が発生したときすぐ問題点が顕在化し、対策がとれ

るというわけです。


*             *


 では発見すべき「異常」とはどういうことか。これを定義するのは案外厄介。そこで「正

常」とは何かを決め、正常でない状態を異常として区別します。例えば、白線を引いて

「台車」と書いておけば、そこに台車が置いてある状態が正常、違う場所に置かれてい

るのが異常と、すぐ分かる。

 こうして異常が見てすぐ分かる仕組みにしたのが、「目で見る管理」です。今「見える

化」が時代のトレンドになっていますが、その大本はこれ。その代表的な例が「アンドン」

で、トヨタでは天井から吊り下げる異常検知の電光掲示板をこう呼んでいます。



*          *          *



 4Sもこれらと同じく、常に現場を正常な状態に保つことにより、異常の発生が直ちに

目で見える状態にすること、と言えるようです。4S/5Sの具体的な解説が以下に続く

のですが、ここではそれぞれの定義を簡単に上げておきましょう。

◆整理

「必要なものと、不要なものとに区分すること」

そのためには捨てる判断基準をつくることがポイント。


◆整頓

「整理した必要なものが、使い易い形に置かれていること」

使い易く置くことはなかなか難しく、キレイなだけで使い易くない現場もかなり多い。

どこに、何が、いくつ、という表示をすることが基本。


◆清掃


「現場等、身の回りをきれいにすることにより、人と機械の能力を充分発揮できるように

すること


◆清潔


「整理・整頓・清掃の状態を維持すること」

この状態を維持することによって、現場で問題発生⇒発見⇒対策の立案・実行が図ら

れるわけです。


◆躾(もう一つのS)


「4Sのために決められた様々な要件を、いつも正しく守る習慣づけを行うこと」





 本稿では最後に、「躾」度のチェックリストが掲げられています。あなたの会社・現場で

も、これに照らして現状をチェックしてみてはいかがでしょうか。




(次回につづく)




 




月刊マテリアルフロー 編集長

菊田一郎



 

 


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