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09/01/13(256)

Column 「ちょっとマテフロ」

新生・日本郵便の現場改善チャレンジ

その2/作業標準化で「原単位」作り



日本郵便の現場改善チャレンジ、今回から埼玉県の三郷支店での5年間にわたる実

際の取り組み成果について、月刊「マテリアルフロー」新年号のレポートから要点を紹

介していきます。まずその基本的な作業内容と、「原単位」導入の考え方から…。






◆基本的な作業フロー

 初めに、地域の中核拠点となる統括支店とは違い、一般支店である三郷支店におけ

る1日の基本的な業務フローを確認しておきましょう。

 毎日計7便、全国から三郷の管轄地域宛てに出された郵便物・小包が、統括支店より

トラック便で到着。一般の物流センターでいえば入荷に当たる到着数量は届くまで不明

で、日々・月々に変動しますが、三郷支店の平均では小型郵便が50,000通/日、大型郵

便が6,000通/日ほど。プラスチックケース入りの郵便物がロールパレットに積載され、1

日に平均350ケース/26パレット分前後が到着しています。

 これらを郵便課が手作業と自動区分機で各法人・個人宅単位に区分し、配達課に委

ねます。配達は8時から集配課社員が出勤し、戸別配送順組立などの事前作業を行

い、10時前後からバイクで配達開始、区内通常配達25区と団地28区の集配区への配

達は、6時間程度で終了します。

 また管内のポスト90本、コンビニの委託先、また集荷・預かりまで、小型集配トラック

便で取集・引受する郵便物・小包は平均20,000通/日程度。郵便課ではこれら郵便物・

小包を、全国方面別に差立てるため区分しますが、やはり自動区分機と、規格外の郵

便や小包は手作業で、夕刻2~3時間のタイトな差立時間に対応しています。

 区分した郵便・小包は、区内に配達される平均4,000通/日のほか、全国に向け統括

支店に平均16,000通/日を計7便で差立てているそうです。


◆「作業原単位」導入による標準化

 以上のような支店内の業務を対象とした、この5年間にわたる三郷支店のJPS導入・

改善の取り組みについて、順に紹介していきます。改善初年の03年度は、まずJPSの

基本となる「作業原単位」の導入に挑みました。

 この「原単位」とは、前シリーズで説明したTPSの基本的な作業改善着眼点の「標準

化」コンセプトから、一定時間に行うべき標準的な作業内容・作業量を工程ごとに定

め、これを「1単位」として計数管理することで、作業を「見える化」する考え方です。

 原単位導入前は、郵便物のケース入り数や細かい作業手順は定められておらず、と

もかく届いた郵便物に数人がかりで取り組むのですが、1人の作業量の基準もなく、全

体の終了時間の予測ができませんでした。

 「初めは見よう見まねで、それまで経験則でやっていた作業内容をすべて数値化し、1

人が15分でできる中身で1つの作業単位を作ることにしました」と渡辺支店長は話しま

す。「原単位化によって、今日の作業量なら何人で・何時までに終わる、ということが見

えるようになりました」


*             *



  「15分に行うべき標準的な作業内容」を定めて1サイクルとし、これをサイクリックに回

していくのです。その前提となるのが「原単位作り」。統括支店から到着したパレットから

郵便物をケースに入れ替える際、従来は特に量を定めず満杯にしていたのを、1ケース

に入れるべき大体の通数を小型なら500、大型棚物なら400等と定め(これは計数確認

により「ケース8分目」などのみなし基準を設けて実践しています)、これを15分で処理す

べき作業の原単位として作っていくのです。

 ケースあたり原単位数量は郵便物のサイズ別に規定し、この現場に写真付きで掲示

しています。これによりケースに移し替えた時点で、総ケース数により今からなすべき作

業の全体量がつかめ、業務量にあった配置が(物増であれば早めに応援を頼むこと

も)可能になります。

 当日朝の時点でできる人員配置調整には限界もありますが、予め過去の実績データ

からの予測で当日の必要人員を調整配置してある上で、この最終調整を行うため、課

同士でのやりくりや改善業務への振り分けなど、できるだけ無駄なく人員を活用しま

す。そして超過勤務(残業)を最小限にすることで、実質的なコスト削減成果が生み出さ

れているのです。



( 次回につづく )




 




月刊マテリアルフロー 編集長

菊田一郎



 

 


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