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TOP > コラム > 薬品とアパレルの2つの事例から(3)



09/10/20(293)

Column 「ちょっとマテフロ」



バーコードなし製品の入出庫正確化・効率化に挑む

その3/薬品とアパレルの2つの事例から


今回からは、アパレル・雑貨の通販物流現場の事例にアクセス。先進の音声システム

導入により、「生産性3割向上」を実現した、ケイヒン配送・横浜商品センターにおける

最新事例をご紹介しましょう。


◆バーコードなし製品の作業ミスに悩む

ケイヒン(株)の物流子会社であるケイヒン配送(株)は本年5月、横浜市神奈川区の

同社横浜商品センターにボイスシステム(音声認識システム)「サイボグ501」を導入、

稼働を開始しました。

同社は本社機能を持つ横浜商品センターを拠点に、通信販売・卸売・小売業の共同セ

ンターを中核事業としています。3PL事業のほか、通販商品やカタログを全国の配送

協力会社と連携する配送業も展開しており、同センターでは常時500名以上のスタッフ

が作業に従事しています。

その中で今回、音声システムを導入したのは、子供用アパレルや靴、雑貨などのカタ

ログ通販を手掛ける(株)主婦の友ダイレクトの業務現場で、約20名のパート作業員

で運用されています。


ケイヒン配送がこの業務を受託したのは07年12月。500社以上のベンダーから納入

される商材にはバーコードが貼付されておらず、出荷梱包時に目視検品を同時に行う

ため、ヒューマンエラーが多いという課題に悩まされていました。「細心の注意をはらっ

ても1万分の1くらいの確率で作業ミスが発生していました」と、同社取締役の吉村裕

営業推進部長は話します。


主婦の友ダイレクトの顧客からの受注状況は、1回10点以上の注文も多いのですが、

平均では3~4点と、個人向け通販では常識の多品種少ロット作業になります。入荷

時の確認作業も、7桁の商品番号チェックと明細表の目視に頼らざるを得ず、「ミスを

する人に注意しても、翌月には他の人がミスを起こす。これでは誤作業率を下げること

ができない」(同)ため、<入荷時にバーコード貼付>の検討を開始しました。


しかし、それにも障壁がありました。主婦の友ダイレクトでは一定期間内に売れ残った

商品をメーカーに返送する「委託品」扱いの制度を採っているので、バーコードを貼ると

返送の際にバーコードをはがす手間が生じるのです。加えて入荷時にラベルを間違っ

て貼ることによる誤出荷への懸念、プリンタやラベルなど設備・資材費や貼り付け作業

の人件費、といった付加コストも問題視されました。


◆音声システムの導入へ

打開の道を探っていた同社は08年初夏、音声認識システムの検討を開始しました。

同社の通販物流業務歴は長く、三越、ディノス、生協など大手ベンダーの商品も扱うな

かで「アナログ的に通販業務を行うノウハウは蓄積できましたが、荷主にはそれぞれ

の環境やインフラがあります」と営業推進部の田邊哲夫担当リーダーは指摘します。

「それらに柔軟に対応できる仕組みとして、音声認識システムに可能性を感じたので

す」

検討の結果、ケイヒン配送はトーヨーカネツソリューションズ(株)が提案する(株)シー

ネットの音声認識システム「サイボグ501」の導入を決定。出荷作業には本年3月、入

荷作業には5月に現場導入を開始しました。

バーコード添付と比較し音声システム導入を決定したわけだが、その第一の評価ポイ

ントは音声指示で正確性を高めつつ、「ハンズフリー」で両手を使った効率的な作業が

可能なこと。

同時に、「これなら物流側で完結した改善提案にできることも大きな要素でした。荷主

にコスト負担やシステム変更を求めることなく、弊社の現場側の対応として、現行のユ

ニークな管理番号をキーとして作業効率・品質の改善、効率化が進められる」(吉村推

進部長)というのは、3PL企業にとって重要な視点だと思われます。

 
 
 
(次回につづく)





 




月刊マテリアルフロー 編集長

菊田一郎



 

 


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