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09/10/27(294)

Column 「ちょっとマテフロ」



バーコードなし製品の入出庫正確化・効率化に挑む

その4/薬品とアパレルの2つの事例から


 ケイヒン配送・横浜商品センターにおける音声システムの導入事例、今回はその具

体的な活用法と、その効果についてちらりと覗き見することにします。詳しくは、「マテリ

アルフロー」10月号をご覧ください。



◆入荷に3台、出荷に4台のヘッドセット

今回本センターに導入された音声システム・サイボグ501は、倉庫内や生産現場で、

管理サーバと作業者が音声(言葉)を介して通信=受け答えし、ペーパーレス、ハンズ

フリーでの作業を実現する仕組み。

ハンディターミナル等での作業に比べても、端末を見る・ボタンを押すなどの工程削減

と、両手が使えることによるピッキング・検品等の物流作業の効率化、ハンドリングの

確実化などの期待効果があります。

サイボグ501は米国Genesta社の音声認識ソフトウェア「SyVox」を㈱シーネットが日本

向けにカスタマイズし、国内独占販売を手掛けているもの。その提携先であるトーヨー

カネツソリューションズが、前記のような現場ニーズに合わせたソリューションを構築し

て提案、ケイヒン配送に納入しました。音声レシーバーとマイクのついたヘッドセットは

今回、入荷に3台、出荷に4台、予備機を入れて合計8セットを使用中。

欧米に比べ日本ではこうした音声認識システムの物流現場向け導入事例はまだ少な

いのですが、物流センターで使用する場合、ピッキング作業に使うことが一般的かも知

れません。しかしケイヒン配送では「現在、生産性が高い部分をいじらないほうがい

い」(商品管理二部 佐藤元担当リーダー)と判断、入荷検品と出荷検品という出入口

の作業に絞って導入。「導入3日目には作業者全員が使いこなせた」(同)ほど、作業ス

タッフの習熟度は早かったそうです。



◆入荷検品・出荷検品の様子

新システムによる現場作業を要点紹介します。まず入荷検品は従来、少量多品種の

商材が段ボール箱で入荷後、作業スタッフの大多数が集まり、「入荷予定表」に基づく

検品作業を、伝票を見て現物を探し照合する「カルタ取り」で行っていました。

現在では、入荷検品担当スタッフはヘッドセットを着用。予定表の商品番号の下4桁を

読むと、無線LANでつながるコンピュータが直ちに予定数を音声でアナウンス。数量を

数え、合っていれば携帯プリンタでラベル(庫内ロケーション番号を表示)を出力・貼付

けして仮計上する、という流れになりました。

ラベルは従来、固定プリンタで印刷していたので、その都度歩いて往復する必要が

あったのが不要に。また入荷予定情報がないもの、先の日付の商品が入荷してくるこ

とも多く、これらは端末で予定情報を確認するなどのイレギュラーな作業が必要になっ

て、数量違いや効率悪化の原因となっていたのが、音声システムにより、現物を目の

前にコンピュータに音声で問いかけ、音声で答えを得る迅速確認が可能となりました。

また出荷検品は従来、商品を棚からラベルでピッキングし、ラベル情報に基づいて

折りコンに種まき仕分けした上で、目視による検品と梱包作業を行っていました。

音声認識システムが導入・改善されたのは検品工程で、従来同一作業者が行ってい

た検品と梱包作業を分業化。出荷伝票のバーコードを手の甲に装着する小型リー

ダーでスキャン、商品番号の7桁とバーコードをリンクさせた上で、明細の下4桁を作

業者が読み上げてコンピュータで照合、消し込みする形で素早く検品できるようになり

ました。






以上の仕組みにより、ケイヒン配送では「30%の生産性向上」に加え、「誤出荷率が3

分の1に低減」という大きなメリットが獲得できたそうです。現場でその作業を見ている

と、作業スタッフの動きにムダがないことがよく分かりました。


今回はすぐに投資効果が得られる「入出荷検品」に絞って新システムを導入したので

すが、この結果を受け、同社では新たな業務獲得に向け、音声システムの活用拡大を

展望しているそうです。
 
 
 
(シリーズ終わり)





 




月刊マテリアルフロー 編集長

菊田一郎



 

 


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