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通信販売業界の物流課題を追う(1)
09/11/03(295)
Column 「ちょっとマテフロ」
「商品」と「物流」が通販の命
その1
/通信販売業界の物流課題を追う
わが月刊「マテリアルフロー」11月号は、注目の通信販売業界の物流課題に切り込
みました。今月はそこから、日本通信販売協会副会長で物流委員会の委員長を務め
る小林正治・ディノス取締役副社長の話を立ち読みしてみます。
◆21世紀のビジネス/サービススタイル
この不況の中でも力強い成長を続ける通販業界。しかし顧客が直接店に行って商品
を手に取れない無店舗ビジネスにとって、商品を顧客に届ける物流は、商品そのもの
に並ぶ「もう1つの生命線」です。
現在、正会員493社・賛助会員186社計679社(09年10月09日現在)に上る会員企業を
擁する日本通信販売協会(以下、JADMA)の調べによると、わが国の通信販売売上高
は昨年度、「4兆円」の大台を突破しました。
これは同協会員と非会員大手の数字をほぼカバーするものですが、日本経済新聞の
調べでは、これに旅行・保険などサービス分野を含めると「8兆円」レベルとなり、百貨
店・コンビニ業界の売上規模を越えた、としていましたね。
いずれにしてもこの不況下でも堅調な小売として稀有の業界であり、今後も高齢化社
会のニーズに「何でも宅配」の通販サービスは活き、さらに成長するであろうことは疑
いないでしょう。それは時代のニーズを運命的に担った、21世紀のビジネス/サービ
ススタイルと言っても過言ではありません。
*
JADMAの会長は上原征彦・明治大学大学院教授ですが、運営の中核となる副会長企
業には、千趣会、三越、ファンケル、アスクル、オットージャパン、カタログハウス、ジャ
パネットたかた、ジュピターショップチャンネル、セシール、ディノス、ニッセン、フェリシ
モ、ベネッセコーポレーション、やずや‥‥等々、国内の名だたる通販企業が名前を
連ねています。
その企業規模は大小さまざまで、扱い商品も小さな物から家具など嵩物まで、安価な
アパレル・雑貨から高価なジュエリーに至るまで、実に幅広いものがあり、その物流
ニーズもまた一定ではありません。
JADMA物流委員会の小林委員長は、「化粧品や健康食品など小物中心の会社と、ア
パレル・雑貨・食品からベッド、システムキッチン、カーペットに至る大物まで扱う総合
通販会社では、物流現場の特性が大きく違います」と話します。
「しかし大物でもお客様はサイズをきっちり計って注文されるので、家具なら5mm違って
も家のスペースに合わないことがある。配送ミスは決して許されません」
▲小林正治
JADMA
副会長・物流委員長
多くの通販会社が品揃えを強化していますが、小林氏が副社長を務めるディノスの場
合、各種アパレル・靴・雑貨、家具、ジュエリー、産直を含む食品等々、多数の商品カ
テゴリーを持ち、十数種類のカタログを用意しているそうです。
こんなに扱いアイテムが幅広くなると、複数注文では出荷地が違い、カテゴリーごとに
商品が別々に届くケースもありました。より短いリードタイムで、配送の日時指定が当
たり前となってきた現在、消費者は1度の注文で何度も荷受けすることを嫌います。
しかもそれでは配送費が余分にかかり、環境に優しくないと、消費者は厳しい目を向
けるようになっているのです。
(次回につづく)
月刊マテリアルフロー 編集長
菊田一郎
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