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TOP > コラム > アジア・日中に焦点、経産省の物流政策展望(3)
10/01/19(305)
Column 「ちょっとマテフロ」
サプライチェーン高度化で日本の競争力向上!
その3/アジア・日中に焦点、経産省の物流政策展望
月刊「マテリアルフロー」新年号の物流政策・動向展望からお送りする、経産省流通
政策課・高橋課長インタビューの要点録。今回は全産業界が注目する、中国との物流・
サプライチェーン効率化に向けた施策展望に入ります。(聞き手は筆者)
◆中国に焦点絞り、日中物流対話開始へ
高橋課長 以上の貿易手続き、情報基盤整備は国際物流全般に係わる横串的な政
策課題ですが、具体策としてわが国がとくに力を入れなければならないのは、製造拠点
としてだけでなく市場としても急拡大を続ける、中国との物流の効率化です。
そこで09年6月、外務省主催で開催された日中経済ハイレベル協議の席上、「日中物
流政策対話」を立ち上げることで合意しました。
この対話は局長級の会合として、日本側は経産・国交両省、中国側は国家発展改革委
員会を窓口に、事務方で機動的に打ち合わせを進めようと考えており、今年度中の3月
にも第1回協議を開催すべく、今準備を進めているところです。
想定しているテーマとしては、1つには中国の貿易手続き改善で、現在は港湾により、
また人により運用が違う、あるいは電子化が進んでいないなどの課題があります。また
先に触れた情報連携ついても、日中間のサプライチェーンについてまず推進すること
で、インパクトのある取組みになるのではと思います。そこではITを活用して貿易手続き
改革と情報連携を進め、合わせて低炭素化の可能性も議論していきたい。
またその中にはパレットを中心とする「物流資材の標準化、共同利用」もテーマに上
がっています。パレット共有化は低炭素化施策の1つとして提案したものですが、温暖
化抑制のためにもなると中国側の関心も高く、大項目に格上げすることも検討していま
す。
——中国では従来、ヨーロッパ規格の1,200×1,000mmパレットが多く使われていると言
われていましたが、近年では日本、韓国で標準規格として普及している
1,100×1,100mmパレットの位置付けも高まっているようです。
高橋課長 ただ物流資材の共同利用については、いくつかの課題があります。商品
をパレットに載せたまま中国に輸出し、そのパレットを共有化して中国の国内でそのま
ま使うとなれば、パレットという物流資材自体を輸出することになる。このため税金や輸
入手続きが必要になり、規制もかかることになるんです。
昨年度も日本から中国に部品を輸出し、海上コンテナとパレットにRFタグを添付してト
レースするとともに、中国内でミルクラン配送を行う物流効率化実証実験を行いまし
た。輸入品目扱いになるのはパレットだけでなく、こうしてパレットやコンテナ、商品に添
付するRFタグも同じです。お互いの問題であり、どう解決するか考えていきたいと思っ
ています。
その他、日中物流対話では物流人材育成への協力などのテーマも想定しています。
——やはり物流大綱の施策内容を具体化する、貿易手続き改革プログラムでは、「日中
韓3国間の物流シームレス化」の項目で、貿易手続き改善、システム連携、パレット等
のリターナブル運用、などの項目を挙げていますね。
お話の物流政策対話はまず日中に絞ったものですが、日韓の間でも考えられるので
しょうか。
高橋課長 3国間になると調整がより難しくなることもあり、この対話についてはま
ず、中国との2国間で進めることにしています。
以上、経産省としてはグローバル・サプライチェーンの効率化政策をまず重点に置
き、具体的な対象としては、まず中国との物流を整備していく必要があると考えている
わけです。
(次回につづく)
月刊マテリアルフロー 編集長
菊田一郎
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