10/03/09(312)
Column 「ちょっとマテフロ」
生鮮物流徹底改善で5,000万円超のコスト削減!
その2/イトーヨーカ堂・厚木生鮮センター
月刊「マテリアルフロー」通巻600号となる3月号から、イトーヨーカ堂(IY)の物流改善
事例の要点紹介。厚木生鮮センターの改善チームが現状把握の上、改善項目を書き
出してまとめた合計コスト削減金額は、約3,500万円!
■物量の減少に悩む
改善成果報告会の冒頭挨拶で、湘南物流・厚木生鮮センターの田口健二所長は、「こ
の数年は扱い量の減少傾向が続き、出荷金額減少に経費削減が追いつけないでい
た」と問題の背景に言及しています。主なマイナス要因になったのは、
・店舗数減少(閉店と移管で7店舗減)
・取扱商品の減少、移管
青果商品⇒青果センターへ
鮮魚塩干・マグロ、惣菜寿司種⇒冷凍センターへ
駅弁(納品代行)⇒米飯センターへ etc.
であり、出荷金額の減少、経費率の上昇でセンター収支は年を追うごとに悪化してい
たようです。これが厳しいスーパー業界の現況といえ、店舗や取扱品減少はIY側の政
策によるものですが、そこに08年来の世界同時不況が追い打ちをかける形となってい
ました。
そこで部門レベルでは当時からIY側の指導も受け、「経費の半分を占める配送の改
善に取り組んだが、限界を感じ始めていた」(田口所長)ところに09年2月、IYから湘南
物流に「変化への対応」をテーマとした企業同士の取り組みとしての本格的な協働改
善を申し入れ。以前から担当していたIY物流運営管理部の中島正明氏を専任担当者
とし、翌3月から活動が開始されることになりました。
ここで押さえておくべきは、IYとしては物量減少で委託先に苦労をかけている現状を
憂慮し、無償で改善担当員を派遣しての本気の「協働改善」に取り組むことを提案した
ものだったこと。そこには「物流全体最適」を掲げ、物流パートナーとの共存共栄を図
ろうとするIYの姿勢があるということです。
■改善目標の設定
「湘南らしい改善をしてほしいと激励され、意気込みだけでスタート。しかし目標は06
年の収支ピークに戻せる金額を勝ち取ろうと設定した」と田口所長。現状把握の上、
設定された改善項目と経費削減目標金額は、5部門で全32項目、「合計3,495万円」
となりました。
しかし初めて改善に取り組む拠点ならともかく、長年改善努力を続けてきたはずの現
場で、さらに数千万円の経費を削減することが、果たして可能なものでしょうか。
次回から、この実際の改善活動の中身について、追っていきたいと思います。
(次回につづく⇒詳しくは「マテリアルフロー」3月号特集をご覧下さい)
月刊マテリアルフロー 編集長
菊田一郎
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