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10/07/27(331)

Column 「ちょっとマテフロ」


マテハン技術のアメリカン・ウェイブ

その4/NA2010・北米マテハン&ロジスティクス展報告


米クリーブランドで開催されたNA2010−北米マテハン&ロジスティクス展からマテリ

アルフロー編集部のレポート立ち読み。最後は米国市場を席巻するモータローラ

(MDR)活用の将来展望をば。

◆MDRの採用メリット

なぜDCモータローラ(MDR)が各国で高い評価を受けているのか。伊東電機のパワー

モーラを例に、そのメリットを端的にまとめてみましょう。

<省エネ=エコ効果>

電力から駆動力へのエネルギー変換効率はACモータの約50%に対し、DCブラシレ

スモータは70~80%で、モータ出力は約5倍に。電気使用量・CO2排出量とも従来比

で60%程度の削減が可能。その分の運用コストも削減できる。


またMDRはセンサとの連動制御で「ラン・オンデマンド」、つまり最小1~2mのゾーン

単位に切り分けて物があるときだけ稼働させ、消費電力を最小化。これにより制止して

のゼロプレッシャ・アキュムレーション(ZPA)をスマートに実現できる。

<低騒音、低振動>

電機・電子的駆動により回転音自体も静かだが、ラン・オンデマンドに加え、ストッパや

リフトなどもMDRで駆動可能。通常使用される圧縮空気が不要なのでエア音がなく、

搬送現場は極めて静か。

<制御の高度化>

電機・電子的制御により回転数レベルでの微妙な加減速、複雑な分岐・合流、トレーサ

ビリティ管理などに対応。搬送システムのインテリジェント化を実現する。パワーモーラ

ではCANopenの採用により、情報通信と融合した自律分散型コンピュータネットワー

ク制御が可能になっている。

<安全、簡単、省メンテナンス>

DC24Vの低電圧のため感電の恐れが少なく、極めて扱いやすい。またプラグ&プレ

イで即稼働可能なので設置工事が短縮化でき、専任技師も不要。また構成部品が少

なく、故障時もMDR単体の交換で済むので、チェーンやベルト駆動コンベヤに比べダ

ウンタイムが大幅に短い。

<米コンベヤ協会がMDR規格を制定>

米国コンベヤ工業会(CEMA)が「MDR」の規格を制定している。CEMA規格ではMDR

で構成するコンベヤをMDRコンベヤと定義、米国マテハン業界、ユーザー業界におい

て確立された技術として定着している。…etc.

◆次世代自動仕分け・ピッキングシステムへ

伊東電機ブースでは、ケースの仕分けユニットの他、パレット用の直角分岐装置

(RAT)も出展していました。
 

ケースとパレットの仕分けユニットを組み合わすことで、自動仕分け・ピッキングシステ

ムのモジュールを提供していこう、というのが同社の戦略のようです。すでに同社では

工場内に、パレットMDRコンベヤとRATを立体化・複合化し組み合わせた「オートパレ

ラック」のモデルシステムを作り、運用しています。





編集部がインタビューしたNAの主催者、米国マテハン協会(MHIA)のジョン・B・ノフ

シンガーCEOは、「MDRは自動化、制御の高度化に有効で、伊東電機やインター

ロールなどの製品がコンベヤに使われるケースが顕著に増えています。MDRの省エ

ネ、省コスト、クリーンという導入効果は明らかに大きな注目ポイントであり、今後も拡

大しいてくと思います」

「将来的には米国の総人口は3億人から4億人に拡大すると見られ、消費は拡大しま

す。それに応えるため、より少ないシンプルなプロセスでオーダー処理と出荷、ダイレ

クト配送を実現するシステム構築が成長のカギ。自動化推進により、翌日配達など高

度な要求にもいかに効率的に低コストで対応するかが今後の課題でしょう」と話してい

ました。


日本産業界の復活を後押しする、こうした元気な企業の活躍に、これからも期待した

いものです。

(シリーズ終わり)


 




月刊マテリアルフロー 編集長

菊田一郎



 

 


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