流通研究社の物流ポータルサイト□□Logistics System Station□□
TOP > 新着情報 > 東北大学、積層RFタグ活用の「蔵書点検システム」を運用開始


新着情報


東北大学、積層RFタグ活用の「蔵書点検システム」を運用開始



東北大学は11月24日、大学院理学研究科数学専攻研究資料室において、積層RFタグを活用して蔵書の点検作業などの管理を効率的に行う、(株)日立製作所の「蔵書点検システム」を導入し、本格稼働を開始した。

同研究資料室は、アイザック・ニュートンの「プリンキピア」の復刻版(1822年)など、歴史的価値のある書籍や日本初の欧文の数学専門誌「東北数学雑誌」をはじめとする数学雑誌を保有する全国有数の数学図書室だ。

現在、約44,000冊の単行本に積層RFタグを貼り付けて、同システムの運用を開始し、今年度中に、研究資料室で保有する数学雑誌も含めた全蔵書合計約80,000冊に対象を拡大していく予定。

積層RFタグとは、書類や図書等の用途向けにアンテナ形状を従来のRFタグから変更させることにより、約1~2mm間隔で 積み重ねても同時に読み取ることが可能なRFタグのこと。

同システムは、日立製作所が開発した「蔵書点検システム」を採用したもの。従来は読み取りが難しかった約1~2mm幅の薄い図書や書類を同時に一括で読み取ることができる「ミューチップ」の積層RFタグを活用しているため、図書を書架に格納したままで、迅速な点検作業が実現できる。

これまでも、自治体の図書館や企業などの図書や重要文書の貸出・返却管理などに同タグは利用されているが、今回、国立大学内の施設としては初めて導入された。
   
同研究資料室では、これまで蔵書点検を行う場合、研究資料室を3日間閉室して、職員が40,000冊余りの蔵書を手作業で点検していた関係で、30,000冊以上の雑誌にまでは手が回らない上、利用者からも閉室期間に関する改善の要望が出ていた。

そこで、今後さらに増える蔵書の点検作業の効率化と利用者サービスの向上のため、高精度で、かつ迅速に一括読み取りができる日立の「蔵書点検システム」の導入を決定した。

これにより、同タグに書かれたIDを読み取り、約3秒で50冊分の図書情報を確認することができ、点検効率の向上と閉室期間の短縮が可能になった。

同システムは、システム自体に図書情報のデータベースを持つことができ、貸出や返却などを管理する既存の図書館情報システム基盤へ変更を加えることなく、図書館本館、分館などの拠点単位や書庫単位での導入ができるため、大規模から小規模図書館や企業の資料室まで、柔軟に、かつ容易にシステムが構築できる。

なお、今回、東北大学が導入した「蔵書点検システム」には、日立と住友スリーエム(株)が共同開発した図書館情報システム向けRFタグ「コンビタグ HB1」を利用している。