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矢野経済研、ERP市場動向調査で本格回復は2011年以降と予測



(株)矢野経済研究所は3月2日、国内ERPパッケージベンダー24社を対象に、ERP市場に関する調査を実施し、09年は不況の影響を受け前年比14.0%減、本格回復は2011年以降になるとの見通しを発表した。


●調査要綱
調査期間 :2009年12月~2010年2月
調査対象 :国内ERPパッケージベンダー(24社)
調査方法 :当社専門研究員による直接面談


●ERP(Enterprise Resource Planning)パッケージとは
基幹業務管理パッケージで、財務会計、人事給与、販売管理、生産管理など基幹業務データを統合する情報システムを構築するためのパッケージソフトウェアをさす。


●調査結果サマリー

◆ 5年ぶりにマイナス、ERP市場規模は2桁減の1,005億円に


2009年のERPパッケージライセンス市場は、前年比14.0%減の1,005億円であった。市場がマイナスに転じるのは5年ぶりだが、厳しい経済環境を反映し、2桁以上のダウンとなった。

これまでERP市場の成長を牽引してきた自動車、電子・電子機器、機械などの大手製造業が、大幅にIT投資を抑制したため、大型案件の凍結や停止、延期が相次いだ。並行して、景気の影響を受けやすい中堅中小企業では業績の悪化によって投資余力を失う企業が増加し、中堅中小企業(年商500億円未満)向けERPパッケージの販売も不振だった。


◆ ERP市場は2010年に下げ止まり、翌年から成長路線に回帰

2010年現在、経済の先行き不透明感は強く、ユーザ企業は慎重な投資姿勢を変えていない。2010年のERPパッケージライセンス市場は、前年比マイナス4.1%の963億円となり、引き続きマイナス基調が続くと予測する。

しかし、中国など新興国向け事業が好調な輸出型製造業や一部流通業など、部分的に投資を再開する企業が現われているため、2009年よりは小幅な下落に留まる。2011年には、投資の回復傾向が広範な業種に広がり、ERP市場は成長路線に戻る見通し。


◆ 市場回復に向けIFRSやクラウドコンピューティングへのニーズ喚起を狙う


ERP市場活性化に寄与すると期待されるのは、IFRS(国際財務報告基準)導入に備えるための情報システムへの投資ニーズ拡大や、クラウドコンピューティングによる新しい利用形態の普及だ。

それらは2010年の段階ではユーザ企業にとって急を要する投資テーマではないため、市場を押し上げるほどのインパクトはないが、ERPベンダーはニーズの掘り起こしを狙って準備を進めている。2010年には、製品やサービスのラインナップが揃うと見ている。